技術士第二次試験を受験するに当たって、覚えて(理解して)おきたいキーワードとして、今回は「高速道路における安全・安心基本計画」について記述します。
基本は国土交通省などのネット情報などを集約したものです。
内容をきちんと理解することにより、どんな問題にも対応できるかと思います。
暗記をするのではなく、理解してこそ論文に活かせるようになります。
参考
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001307543.pdf
<策定経緯>
平成29年12月に社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会においてとりまとめられた『「高速道路の安全性、信頼性や使いやすさを向上する取組」基本方針』を受け、令和元年9月10日に「高速道路における安全・安心基本計画」を策定・公表
<計画の背景・目的>
・ネットワークをつなぐという高速道路の水平的展開は概ね完了
・今後は、形成された高速道路ネットワークを、安全性、信頼性、使いやすさを向上する観点から、更なる機能強化を図っていく段階
・基本方針(H29.12.22)において提案された各施策の中期的な整備方針等を示し、計画的かつ着実な推進を図ることを目的として策定
<留意すべき視点>
①利用者の視点や行動の重視
②他分野の施策との連携
③最新技術の進展とその活用
④会社の自主性の尊重
<計画の基本的な事項>
①計画の対象
高規格幹線道路(国・高速道路会社管理区間)及びその他の高速道路会社管理道路
②計画の構成
高速道路における安全・安心計画は、高速道路政策を担う国が策定する「安全・安心基本計画(本計画)」と、具体施策の実施主体として高速道路会社等が策定する「安全・安心実施計画(別途策定)」で構成される。
③計画の期間
概ね10年程度を基本とし、各施策毎に設定
④計画の進め方
毎年の事業計画に反映
<高速道の安全性、信頼性や使いやすさを向上する具体施策>
①暫定2車線区間の解消
・計画的な4車線化の推進
※具体施策を「計画的な4車線化の推進」とした場合の論文例の流れをイメージしてみます。
(現状)日本は暫定2車線区間の高速道路が他国に比べて異常に多い。暫定2車線は死亡事故になる可能性が高い。災害が発生した時、渋滞や通行止めになりやすい。など
(課題)死亡事故減少。災害時の渋滞・通行止め解消。など
(解決策)4車線化
(リスク)コスト不足、数が多くすべてに対応できない
(リスク対応策)リスクアセスメント実施
のような流れが一般的でしょうか。
論文の流れは個人個人で違ってきます。
ご自身なりのストーリーを作成してみてください。
②自動運転等のイノベーションによる高速道路の進化
・自動運転に対応した道路空間の基準等の整備
・高速トラック輸送の効率化
※高齢者ドライバーの増加。トラック運転手不足。などの話題に利用できそうです。
③世界一安全な高速道路の実現
・事故多発地点での集中的な対策
・逆走対策
※事故減少。などの話題に利用できそうです。
④ネットワークの信頼性の飛躍的向上
・災害時の通行止め時間の最小化
・工事規制の影響の最小化
・雪氷対策
※災害時の対応。渋滞対策。物流効率化。などの話題に利用できそうです。
⑤利用者ニーズを踏まえた使いやすさの向上
・休憩施設の使いやすさの改善
・高速バスの利便性向上
・訪日外国人旅行者への対応
・スマートIC等による地域とのアクセス強化
・現地の交通状況に応じた交通運用
※物流効率化。などの話題に利用できそうです。
<計画を実現するための財源確保に向けて>
本計画を早期にかつ着実に実現するためには、財源の確保が必要であり、社会・経済に与える影響や国・地方の財政状況、地方自治体、利用者等の意見等を踏まえ、検討を進める
<論文での活用>
高速道路関連問題が出題されれば、この計画内容を述べる必要があるでしょう。
高速道路の安全性、信頼性や使いやすさを向上する具体施策5つはしっかり理解しておくことが大事です。
選択問題Ⅲで出題されそうな話題です。
具体施策5つに対する課題を前もって準備しておくと本番スムーズに記述できるでしょう。
少しでも参考になったのであれば幸いです。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。