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【令和2年度 技術士第二次試験問題 予想問題キーワード】【高速道路での逆走対策に関する有識者委員会】とは?

 

技術士第二次試験を受験するに当たって、覚えて(理解して)おきたいキーワードとして、今回は「高速道路での逆走対策に関する有識者委員会」について記述します。

 

基本は国土交通省などのネット情報などを集約したものです。

内容をきちんと理解することにより、どんな問題にも対応できるかと思います。

暗記をするのではなく、理解してこそ論文に活かせるようになります。

 

参考

https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/reverse_run/doc05.html

 

<概要>

重大事故につながる可能性が高い高速道路での逆走に対し、交通工学、自動車工学、安全啓発や交通心理といった幅広い見地から、効果的な逆走対策を検討するため、「高速道路での逆走対策に関する有識者委員会」を設置。2019年10月10日に第5回が開催された

 

<逆走発生状況>

・2018年の逆走事故は、2016年からの2箇年で約4割減少。負傷と物損は傾向に大きな変化は見られないが、死亡は1件のみ。

・2019年は6月までの半年で26件(死亡2、負傷7、物損17)発生。

・高速道路での事故全体に比べ、逆走事故は死亡事故になる割合は約15倍、死傷事故になる割合は約5倍と、特に高い傾向

 

<効果的・効率的な対策実施(行き先誤りが多い箇所に注目した対策)>

【行き先誤りが発生しやすい箇所の対策事例】

東九州道日出JCT

(問題点)東九州道本線が分岐方向大分道が直進となっているため間違えやすい

(解決策)補助看板の変更、カラー舗装、カラー矢印、ナンバリング標識の追加等で路線案内を強化。

 

京葉道路・外環道京葉JCT

(問題点)京葉道路・外環道京葉JCTにおいて「案内地名が不適切」といった苦情が多数発生。

(解決策)京葉道路上下線の分岐手前に、標識及び路面標示の追加を実施。

 

阪神高速1号環状線信濃橋出口・西船場JCT分岐

(問題点)1号環状線信濃橋出口・西船場JCT分岐において、「案内がわかりにくい」といった苦情が発生。

(解決策)分岐部において、標識、カラー舗装、ナンバリングの対策を実施。

 

北関東道佐野田沼IC 一般道側進入路

(問題点)県道16号から佐野田沼IC入口への行き先誤りに伴う逆走や特別転回が発生。

(解決策)県道管理者と協議し、カラー舗装、進入禁止看板等の対策を実施。

 

【行き先誤りが発生しやすい箇所の注意喚起(神戸淡路鳴門道淡路SA・IC分岐)】

・進行方向の誤りにより逆走事案が発生した箇所を整理し、各会社で箇所を選定しポスターを作成。

・2019年のお盆期間に合わせSA・PA等に掲示し、利用者への注意喚起を実施。

・神戸淡路鳴門道淡路SA・ICでは、苦情や行き先誤りに伴う逆走や特別転回が発生しているため、ポスターを淡路SA内のデジタルサイネージ掲示

 

<新しい逆走対策の取り組み>

※課題が「高速道路逆走」となったときの解決施策になります

①画像認識技術を活用した逆走車への警告

車両搭載カメラにて標識を認識し、カーナビ等で注意喚起する技術は一部で実用化されている。

・道路側の逆走警告の標識表示(デザイン・設置ルール等)のルールを統一する等により、カメラの画像認識技術を活用。逆走するドライバーにドラレコやカーナビ等により警告する技術の開発を目指す。

 

②テストコースによる逆走防止対策の技術開発

・2018年と2019年の逆走死亡事故は、SA・PAから本線への逆走が原因であったことを踏まえ、SA・PAから本線への逆走抑止対策について、東北道の旧蓮田SA(埼玉県)のランプ線において、実験が可能なテストコースを開設予定。

 

③損保業界と連携した対策検討

・一部の自動車保険には通信機能等を内蔵した専用ドラレコのレンタルとセットとなったプランがあり、レンタルされるドラレコには、一部のIC・JCTを対象とした逆走注意アラート機能も搭載されている

・損保会社と逆走発生状況や保険加入者のニーズ等を共有し、アラート対象ICの拡大や逆走警告機能付ドラレコの普及方法について検討していく。

 

<論文での活用>

「高速道路の逆送」の話題が出題された場合の解決策(施策)として理解しておく必要があります。

課題が「逆走」になってしまうため、そのまま問題として出題される可能性は低いかもしれません。

「高速道路の問題点」として出題された場合、自ら課題を「逆走」に設定し、解決策を提案する流れで活用することになるでしょう。 

 

少しでも参考になったのであれば幸いです。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。