技術士第二次試験を受験するに当たって、覚えて(理解して)おきたいキーワードとして、今回は「次期無電柱化推進計画(案)」について記述します。
基本は国土交通省などのネット情報などを集約・抜粋したものです。
内容をきちんと理解することにより、どんな問題にも対応できるかと思います。
暗記をするのではなく、理解してこそ論文に活かせるようになります。
このキーワードが知識問題として出題されるわけではありません。
この記載内容を利用して必須科目Ⅰや選択科目Ⅲの論文に活用してください。
詳細のリンク先は以下のとおりです。
上は概要版です
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/chicyuka/pdf14/04.pdf
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/chicyuka/pdf14/05.pdf
<無電柱化の推進に関する基本的な方針>
1.取組姿勢
※課題として活用できそうです。
①新設電柱を増やさない。特に緊急輸送道路については電柱を減少させる
②徹底したコスト縮減を推進し、限られた予算で無電柱化の実施延長を延ばす
③事業の更なるスピードアップを図る
2.適切な役割分担による無電柱化の推進
①防災・強靱化目的
・市街地の緊急輸送道路など道路の閉塞防止を目的とする区間は道路管理者が主体的に実施
・長期停電や通信障害の防止や、電線共同溝方式が困難な区間は電線管理者が主体的に実施
・上記の重複は道路管理者、電線管理者が連携し実施
②交通安全、景観観光目的
・安全・円滑な交通確保を目的とする区間、景観形成・観光振興を目的とする区間は道路管理者、地方公共団体等が主体的に実施。道路事業や市街地開発事業等が実施される場合は、道路管理者、電線管理者、市街地開発事業等の施行者及び開発事業者が連携して実施
3.無電柱化の手法
①構造
・管路構造、小型ボックス構造、直接埋設構造、軒下配線、裏配線
②事業手法
・電線共同溝方式、自治体管路方式、要請者負担方式、単独地中化方式
4.まちづくり等における無電柱化
・地域の賑わいを創出するような道路空間における無電柱化の推進
・無電柱化を実施する機会を捉え、舗装、照明等のデザインの刷新や自転車通行空間の確保など道路空間のリデザインを推進
<無電柱化推進計画の期間>
2021年度から2025年度までの5年間
<無電柱化の推進に関する目標>
1.無電柱化の対象道路
- 防災 : 市街地の緊急輸送道路、電力や通信のレジリエンス強化の観点で必要な区間 等
- 安全・円滑な交通確保 : バリアフリー法に基づく特定道路、通学路、歩行者利便増進道路 等
- 景観形成・観光振興 : 世界遺産周辺、重要伝統建造物群保存地区 等
2.計画目標・指標
高い目標を掲げた前計画を継承
<進捗・達成状況を確認する指標>
①防災
・電柱倒壊リスクがある市街地等の緊急輸送道路の無電柱化着手率 38%→52%
②安全・円滑な交通確保
・特定道路における無電柱化着手率 31%→38%
③景観形成・観光振興
・世界文化遺産周辺の無電柱化着手地区数 37→46地区
・重要伝統的建造物群保存地区の無電柱化着手地区数 56→67地区
・歴史まちづくり法重点地区の無電柱化着手地区数 46→58地区
目標を達成するため、4,000kmの無電柱化が必要
そのほか、電線管理者(長期停電や通信障害の防止の観点)や開発事業者による無電柱化もある
<無電柱化の推進に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策>
※解決策として活用できそうです。(特に1~4はスムーズに論じることができそうです)
1.緊急輸送道路の電柱を減少(※課題①の解決策)
・防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策による推進
・新設電柱の占用制限制度の拡大
・既設電柱の占用制限の実施
・沿道民地電柱への対応
2.新設電柱の抑制(※課題①の解決策)
・道路事業等と併せた無電柱化の実施
・市街地開発事業等における無電柱化の推進
・電柱の増加要因を踏まえた新設電柱の抑制
3.コスト縮減の推進(※課題②の解決策)
・多様な整備手法の活用
・低コスト手法の普及拡大
・機器のコンパクト化・低コスト化等技術開発の促進
・新技術・新工法の活用、技術情報の共有
4.事業のスピードアップ(※課題③の解決策)
・発注の工夫
・民間技術の活用促進
・地域の合意形成の円滑化
・地下情報の3次元化に向けた検討
5.占用制限の的確な運用
・新設電柱の占用制限制度の拡大
・既設電柱の占用制限の実施
・外部不経済の内部化の検討
6.財政的措置
・税制措置
・占用料の減免
・予算支援
7.メンテナンス・点検及び維持管理
・災害に強い設備の検討
・メンテナンス・点検及び維持管理
8.関係者間の連携の強化
・推進体制
・工事・設備の連携
・民地等の活用
・他事業との連携
<施策を総合的、計画的かつ迅速に推進するために必要な事項>
1.広報・啓発活動
2.地方公共団体への技術的支援
3.中長期的な取組
・中長期的な目標の設定
・無電柱化の推進に向けた支援制度等の拡充
・無電柱化の推進に関する法律に関するフォローアップ
<論文での活用>
上記をうまく活用できると高評価論文が記述できるかと思います。
特に選択問題Ⅲとして活用できそうです。
出題されるテーマによって使い分けができるよう訓練しておきましょう。
少しでも参考になったのであれば幸いです。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。