そもそも「技術士第二次試験ってどうやって勉強するの?」
と尋ねられることがあります。
正直、「個人で各々違う」というのが現実です。
だからと言って「受験しようと思ったけど勉強方法もわからないし・・・やっぱり止めた」
となっては残念です。
そういう人を無くしたいと思い、簡単ですが一般的な勉強方法について記述します。
(あくまでも一般的であり、これが正解というわけではありません)
ざっくり言ってしまうと、筆記試験に必要なものは「専門知識」と「論文記述技術(コツ・テクニック)」の2つです。
「専門知識」は過去問などからキーワードを理解(暗記)します。
「論文記述技術」は合格論文などから情報を収集します。
「専門知識」に自信はあるが、普段、論文に馴染みがない人は論文の書き方を勉強します。
通常業務で論文記述に慣れ親しんでいる人は、「専門知識」の強化に努めます。
そして、ほとんどの人はこの両方に自信がないところからスタートします。
そのため、多くの時間を費やすことになります。(一般的には半年以上)
「専門知識」の勉強方法
過去問から1つのキーワードを抽出します。(例えば「国土強靭化」というキーワード)
そのキーワードから「現状」「背景」「目的」「課題」「解決策」「リスク」「リスク解決策」「特徴」「留意点」などを参考文献やネットから情報収集します。
最初からすべて完璧に仕上げることは無理かと思います。
最初はわかる範囲で構いません。
他のキーワードを検索しているうちに、徐々に肉付けされ完成に近づきます。
そして1つのノートとしてまとめます。
手書きだと修正などが大変なので、一般的にはパソコンソフトで作成します。
これを「技術ノート」と呼ぶ人もいます。
このキーワードを何十個、何百個と増やす作業が「専門知識」のインプットになります。
インプットした内容を実際に論文形式に記述する行為がアウトプットです。
アウトプットすると、インプット内容の不備な部分が見え、それに伴い技術ノートを修正していきます。
この作業の繰り返しで、完璧な技術ノートと仕上がっていきます。
注意点は過去問の中でも、その時の時事ネタであって、繰り返し出題されることのないキーワードがたくさんあります。
過去問を分析し、繰り返し出題されそうなキーワードのみをピックアップします。
また、最新話題のキーワードはもちろん過去問には出題されていません。
ご自身で気になった最新キーワードについても調べておく必要があります。
国土交通省HPや専門雑誌が効果的です。
この分析には時間を要します。
技術士受験を指導している講師によっては、分析・予想した必要キーワードを受講生に提供します。
私の場合は、予想問題を作成し、その問題を解くことによって自然とキーワード学習ができるように導きます。
技術ノートの枚数を増やし、内容をしっかりインプットし、さらに確実にアウトプットできる能力が必要です。
インプットする方法として、技術ノート内容を音声録音し、通勤時間などのスキマ時間で聞いて覚える受験生もいるようです。
「論文記述技術」の勉強方法
論文の記述方法は個人で違います。
まずは自分に適する論文形式に出会うことが大事です。
通常は多くの合格論文に目を通し、自分に合う形式を見つけます。
そのため、まずは合格論文をできるだけ多く集めることから始めます。
そして、その論文を模写します。
何度も写していると、自然とパターンがつかめてきます。
気が付いたときには、自分独自のオリジナル論文形式に仕上がります。
その状態まで持ってくれば、あとは論文内容の問題です。
身につけた「専門知識」を駆使し、問題の題意に沿って、規定の時間、文字数以内に仕上げる訓練を積みます。
自信がない人は、第三者に見てもらいます。
十中八九は独りよがりの論文になっていますので、第三者の意見は重要です。
既技術士に添削してもらうことが一番効率よいのはご存知かと思います。
本当に簡単にざっくり書きましたが、イメージはつかめましたでしょうか。
結論は、既技術士に相談するのが一番簡単ということになります。
費用が掛かることが多いですが、独学は無駄に時間を費やすことが多いと思えば安いものです。
時間はお金で買えませんので。
また、講師との相性もあります。
自分に合う講師(技術士)に出会える運も必要かもしれません。
短期勝負するか、長期にのんびり戦うかで選択肢も変わります。
ご自身の環境に合わせて考えましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
参考になれば幸いです。
その他、聞きたいことなどありましたら「お問い合わせ」から気軽に連絡ください。