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【平成29年度 技術士第二次試験問題 建設部門 道路科目 Ⅲ-2】について考える【模範解答イメージあり】

技術士第二次試験 建設部門 道路科目 を受験する受験生を応援するために過去問のポイントを見ていきます。

 

 

問題文

 我が国は、近年広域的な地震災害に見舞われ、さらに南海トラフ震源とする地震や首都直下地震等の巨大地震の発生が懸念されている。道路に携わる技術者として、以下の問いに答えよ。

(1)地震災害時における緊急輸送道路の役割と指定に当たっての考え方を述べよ。

(2)巨大地震の発生時に緊急輸送道路がその役割を十分果たせるよう、あらかじめ取り組むべき事項について2つ挙げ、それぞれの具体的な内容を述べよ。

(3)(2)で述べた2つの取組みの実効性を高めるための方策について述べよ。

 

問題文把握

 

まずはしっかり問題文を読み込み、何を何個解答しなくてはいけないのかを把握しましょう。

今回の場合は問題文に沿って解答するだけですので

①役割、考え方

②取り組むべき事項 2つ指定(具体的内容も)

③方策

の3つの項目に分類されるかと思います。

キーワードは特にないかと思います。

上記を無視した解答は仮に内容が優れていても減点対象になるかと思います。

 

論文構成としては

 

1.役割、考え方

(1)緊急輸送道路の役割

〇〇〇

(2)指定に当たっての考え方

〇〇〇

2.取り組むべき事項

(1)〇〇

〇〇〇(具体的内容)

(2)△△

△△△(具体的内容)

3.実効性を高めるための方策

(1)〇〇

 〇〇〇

(2)△△

 △△△

(2.取り組むべき事項が2つなので方策も2つが一般的)

 

のような構成が一般的となります。

アンダーラインの有無や1.や(1)ではなく①や(a)のような表記で仕分けしても問題ありません。 

 

記述例

 

記述内容の例を簡単に記載しますと

(合格論文ではなく論文イメージなのでご注意願います)

 

1.役割、考え方

(1)緊急輸送道路の役割

・支援部隊や支援物資を輸送するための輸送路

・避難するための避難路

・防災拠点を結ぶ連絡路

(2)指定に当たっての考え方

利用特性により第1次~第3次の3つに区分される。

①第1次緊急輸送道路ネットワーク

 県庁所在地、地方中心都市及び重要港湾、空港等を連絡する道路

②第2次緊急輸送道路ネットワーク

第1次緊急輸送道路と市町村役場、主要な防災拠点(行政機関、公共機関、主要駅、港湾、ヘリポート、災害医療拠点、自衛隊等)を連絡する道

③第3次緊急輸送道路ネットワーク

その他の道路

2.取り組むべき事項

(1)無電柱化

指定された路線上の電柱が倒壊し通行止めとならないように電柱を地中化する。

手法としては、地中化による共同電線溝方式や地中化以外による裏配線、軒下配線がある。(詳細は国土交通省HPなどを参照してください)

(2)橋梁耐震補強

指定された路線上の橋梁において、落橋・倒壊の防止対策に加え、路面に大きな段差が生じないよう、支承の補強や交換等を行う。

(その他候補として)

・建築物耐震化

・法面耐震補強

・トンネル耐震補強

3.実効性を高めるための方策

(1)低コスト手法

 共同電線溝方式は比較的コストが高いので、すべての電柱を共同電線溝方式で無電柱するのは困難。そのため、低コスト手法を普及させて対応する。

 低コスト手法として、直接埋設や小型BOX活用方式、管路の浅層埋設などがある。(詳細省略)

(その他候補)

・緊急輸送道路を対象に電柱の新設を禁止する措置

・新たに取得した電線等に係る固定資産税の特例措置を実施

・電線類を従前の基準より浅く埋設するため「電線等の埋設に関する設置基準」を緩和

(2)機能回復、落橋・倒壊防止

 速やかな機能回復が可能な性能を目指す方策、及び落橋・倒壊を防止する方策を行う。

①速やかな機能回復が可能な性能を目指す方策

・落橋防止構造

・橋脚全体の補強

・支承部の補強

②落橋・倒壊を防止する方策

・落橋防止構造

・橋脚段落し部の補強(詳細省略)

 

(文字数オーバーにならないよう適当に個数、文字数を調整する必要があります)

 

 

まとめ

 

一番大事なことは問題文をしっかり読み込み、聞かれていることをしっかり把握することです。問題の題意からズレてしまっては、どんなに立派な知識を論じても点数につながりません。問題文を理解するのに時間を費やすことも必要です。また、指定文字数を超えると「失格」になりますので、それだけは絶対に避けてください。

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