技術士第二次試験 建設部門 道路科目 を受験する受験生を応援するために過去問のポイントを見ていきます。
問題文
道路の線形設計において重要な要素である視距について、その定義とそれを確保する目的を説明せよ。また、視距の確保について、線形設計上の留意点を述べよ。
問題文把握
まずはしっかり問題文を読み込み、何を何個解答しなくてはいけないのかを把握しましょう。
今回の場合は
①視距の定義
②視距を確保する目的
③線形設計上の留意点
の3つの項目が無ければなりません。
上記以外で特に「キーワード」を意識して解答する必要はないかと思います。
「視距」の知識を単純に確認しているだけです。
上記を無視した解答は仮に内容が優れていても減点されてしまいます。
論文構成としては
1.視距の定義
〇〇〇〇〇
2.視距を確保する目的
〇〇〇〇〇
3.線形設計上の留意点
①〇〇
②△△
③・・・(個数指定なし)
のような構成が一般的となります。
アンダーラインの有無や1.や①ではなく(1)や(a)のような表記も問題ありません。
記述例
記述内容の例を簡単に記載しますと
(合格論文ではなく論文イメージなのでご注意願います)
1.視距の定義
視距とは、車線の中心線1.2mの高さから当該車線の中心線上にある高さ10cmの物の頂点を見とおすことができる距離を当該車線の中心線に沿って測った長さをいう。
2.視距を確保する目的
視距の確保は、運転者が余裕をもって平面線形、縦断線形を認知し、その進行方向前方の車両や障害物に衝突しないように制動をかけて停止または回避できるよう、安全確保に必要な長さを定めることを目的とする。
3.線形設計上の留意点
①曲線部において、法面、分離帯、植樹などで視距が確保されない場合は、路肩や側帯を広げる、形状を変更するなどして視距を確保するように努める。
②将来、沿道に家が建設予定などの理由で視距が保てない場合は、曲線半径を大きくとることや、必要範囲を道路敷として視距を確保するように努める。
③狭隘な道路の場合は、制動停止距離の2倍程度を確保するよう努める。
④縦断曲線の凹凸に対しては、十分に余裕をもった長い曲線長を確保するよう努める。
(文字数オーバーにならないよう適当に個数などを調整する必要があります)
まとめ
一番大事なことは問題文をしっかり読み込み、聞かれていることをしっかり把握することです。問題の題意からズレてしまっては、どんなに立派な知識を論じても点数につながりません。問題文を理解するのに時間を費やすことも必要です。また、指定文字数を超えると「失格」になりますので、それだけは絶対に避けてください。
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