技術士第二次試験を受験するに当たって、覚えて(理解して)おきたいキーワードとして、今回は「ナレッジマネジメント」について記述します。
基本は国土交通省などのネット情報などを集約したものです。
内容をきちんと理解することにより、どんな問題にも対応できるかと思います。
暗記をするのではなく、理解してこそ論文に活かせるようになります。
【ナレッジマネジメント】は、「人材育成」「技術継承」を論じるときに使う言葉です。
「ナレッジ」とは「知識」や「知恵」を表します。
「マネジメント」は感覚的に理解しているとは思いますが、一般的に「管理」を表します。
単純な解釈だと「ナレッジマネジメント」とは「知識や知恵を管理する方法」ということになります。
では実際にこの言葉を使う場面はどんなときでしょうか。
「熟練技術者の知識」のほとんどは「暗黙知」と呼ばれています。
「暗黙知」とは経験的に知っているが、簡単に言葉で説明できない知識のことであり、反対語は「形式知」になります。
なので「形式知」とは文章などによって説明・表現できる知識であり、手順書やマニュアルなどが該当します。
「熟練技術者の知識」を「次の世代」に技術継承する場合、この「暗黙知」をどう伝えればよいかが問題になります。
そのときに必要なことが「暗黙知」を「形式知化」することです。
「簡単に言葉で説明できない知識」を誰もが理解できるように「文書(マニュアル)化」します。
この方法を建設業界では「ナレッジマネジメント」と呼びます。
実際に論文で記述するときは以下のような感じになります。
熟練技術者の知識は暗黙知であり、この知識を次の世代に技術継承することが困難であることが課題である。
この課題を解決する方法として、暗黙知を形式知化させることが有効である。
具体的には、ナレッジマネジメントを活用することで、暗黙知を誰もが理解できるように文書化し、知のデータベースを蓄積するとともに、若い世代を体系的に教育することで技術継承がスムーズに行える。
ちなみに「暗黙知」は通常、OJT(On-the-Job Training)にて習得します。
しかし、現代は熟練技術者が少なく多忙であること、熟練技術者の大量退職もあって、OJTがうまくいっていません。
そのため、「ナレッジマネジメント」が有効になります。
さらに知っておきたい知識(留意点)として、「ナレッジマネジメント」のノウハウを持った企業はごく少数(ほとんどが大手)という現実があります。
そのため、建設産業団体、関係行政機関、職業訓練校、教育機関等の関係機関が一体となって、建設産業における担い手確保・育成に取り組んでいくための体制「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム」などを有効利用することが必要となります。
どうですか?
理解できたでしょうか?
上記をしっかり理解しておくと、論文の質が向上しますので、ぜひ習得してください。