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【A評価論文 令和5年度 道路科目 Ⅲ-2】

【Aさま】からA評価論文をご提供していただきました。

受験生の方はぜひ参考にしてください。

 

( 1) 課題

( 1) -1. 自転車走行空間の整備

 自転車と自動車を構造的に物理的に分離する自転車走行空間の整備を行う。自転車走行空間の整備延長は2900kmと少なく、整備形態は自転車道、自転車専用通行帯、車道で自転車と自動車が混在などの色々な形態がある。自転車走行空間の整備を推進し、いかにして安全対策を行えるかが重要となる。

 したがって、自転車対策の観点から自転車走行空間の整備が課題となる。

( 1) -2. 高速道路での安全対策

 高速道路での事故は走行速度が速いため、事故の際は、重大事故となることが多い。暫定2車線区間での対岸側への侵入を防ぐワイヤロープの設置、本線合流部での侵入車と走行車の接触事故を防ぐETC2.0による注意喚起、高速道路入り口部での逆走進入を防ぐ、カラー舗装や注意喚起看板などを推進する必要がある。

 したがって、高速道路の観点から高速道路での安全対策が課題となる。

( 1) -3.生活道路での安全対策

 生活道路での歩行中および自転車乗用中の死傷事故のうち多数を占めており、その中の半分が自宅から500m以内で発生している。特に生活道路は自宅から近く交通に慣れなどがあり、事故となりやすい。したがって、生活道路での安全対策をいかにして進めるか

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が重要となる。

 したがって、交通安全の観点から生活道路での安全対策が課題となる。

( 2) 最も重要と考える課題と解決策

 最も重要と考える課題は( 1) -3生活道路での安全対策と考える。生活道路は普段から不特定多数の人が利用および通行しているため、平常時・非常時問わず安全な生活道路とすることにより、交通安全へ貢献できるため、最も重要と考える。

( 2) -1. 無電柱化の推進

 生活道路での幅員が狭い箇所での無電柱化を進めるために地中化以外の裏配線、軒下配線などの無電柱化を推進することが必要となる。生活道路は幅員が狭いため、歩道が設置できず、無電柱化に必要となる地上機器の設置位置を促進させるために公開空地や歩道上空地に設置することで整備する。電柱があることによる歩行者がはみ出して通行する危険を無くすために、無電柱化の推進が必要となる。

( 2) -2. 道路構造物の整備

 生活道路へは通過交通となる通行車を道路線形によって、速度抑制を行う。通行車の速度抑制をする狭窄、シケインスラロームなどの道路線形にて速度抑制を行う。また、道路に歩道がない場合には、車道に防護柵など設置し、歩行者との接触を防ぐ、また、路肩にカラー舗装の設置などを視覚的に分かりやすい歩行者

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空間を整備し、生活道路での道路構造物の安全対策を進めることが重要となる。

( 2) -3. ゾーン30プラスの設置

 道路管理者、警察の共同で設置するゾーン30プラスを実施する。通行車は30km/hを超えて走行すると歩行者との接触事故時に死亡事故となりやすいため、30km/h以下で走行する交通規制を行う。また、通行車が多くなる朝方、夕方などに昇降するライジングボラードの設置、ハンプによる速度抑制行うスムーズ横断歩道などを設置する。交通規制と物理的なデバイスを設けることにより、生活道路での安全対策となる。

( 3) 新たに生じうるリスクと対策

 上記、解決策を実行しても新たに生じうるリスクは、道路管理者側のみ対応ですべての交通安全を確保出来ないことがリスクとなる。

 それへの対策は生活道路で合同点検を教育委員会、学校、PTA、商店街などと道路管理者、交通管理者とで実施することである。合同点検を実施することにより、通行車の速度が上がりやすい箇所、大型車の進入が多い箇所、過去に事故が無くても潜在的ヒヤリハット箇所などを抽出できる。危険個所を抽出することにより、関係者間で危険個所の共有を行い、地域住民も含め交通への危険意識を持つことができ、地域での交通安全対策となる。

              以上

 

※コメント

 

論理の飛躍などもなく、内容もわかりやすいものになっています。

解決策も具体的に、かつ的確に記述していますので加点されているかと思います。

危なげなくA評価がもらえた論文だったでしょう。