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【令和2年度 技術士第二次試験問題 予想問題キーワード】【令和元年 台風19号の被害状況】とは?

 

 令和2年度 技術士第二次試験 予想問題キーワードとして、「令和元年 台風19号の被害状況」について記述します。

特に建設部門においては「災害」について整理しておく必要があります。

 

<概要>

令和元年10月12日、東日本に上陸。

静岡県新潟県関東甲信地方、東北地方を中心に広い範囲で記録的な大雨となり、甚大な被害をもたらした。

死者は約100人で福島県が最も多い。

停電、断水等のライフラインの被害も広範囲に渡った。

政府はこの台風の被害に対し、激甚災害、台風としては初めての特定非常災害、大規模災害復興法の非常災害の適用を行った。

災害救助法適用自治体は14都県の390市区町村であり、東日本大震災を超えて過去最大の適用となった。

 

<被害状況等>

この台風の影響で、洪水や土砂に襲われ死亡した者が続出

最も人的被害が大きかったのは福島県阿武隈川流域での多くの河川の氾濫により郡山市などで幅広く決壊したためである。2階まで浸水した家屋が多くあり、また車での移動中に死亡した人も多かった

災害による甚大な被害の一方、首都圏では、100年に一度の大雨を想定した治水工事の効果が発揮された。

群馬県の八ッ場ダム試験湛水が開始されたばかりであったが、2日で満水となり、被害軽減に貢献した。

北陸新幹線は、千曲川の決壊により約2週間運休になった。

高速道路では、東北自動車道東名高速道路などで、法面の崩落などの被害を受けた。

鉄道に関しては台風通過時、広く計画運休が実施された。

スポーツ大会や国家試験・資格試験なども中止等となった。(技術士第一次試験も再試験となった)

 

<論文での応用知識>

災害には大きく分けて「地震津波)」、「豪雨」、「豪雪」、「暴風」など様々な種類があります。

今回の台風は「豪雨」です。

出題された問題が「台風19号」であれば、地震津波)などの話題はNGです。

橋梁の耐震補強や海岸堤防・護岸の話題は直接関係ありません。

「河川氾濫」、「河川堤防決壊」、「法面崩壊」、「浸水」などの話題にしなくてはいけません。

「建設部門 道路科目」で受験している人はどうしても「道路中心」の考え方になってしまいます。

必須科目Ⅰで出題された場合は「建設部門全体」の意識で回答しなくてはいけません。

選択科目Ⅲで出題された場合は「道路中心」で回答しなくてはいけません。

どちらで出題されても対応できるよう幅広い知識が必要です。

 

今回の台風から想定される出題傾向ですが、以前から言われている、「ハード設備だけでの対応には限界」ということでしょう。

だからといって「ハード設備は不要」というわけではありません。

ハード無しでは被害がさらに拡大します。

「ハード設備だけに頼ってはいけない」ということです。

そうなってくると「ソフト対策」が重要になってきます。

ハザードマップの徹底周知」、「情報提供体制強化」、「避難訓練の実施」など多重防御で命を守る必要があります。

しかし、ハード・ソフト対策をミックスしてもリスクは存在します。

道路のハード対策でいうならば、ただ単純に交通ネットワークを強化すれば完璧というわけではありません。

「高速道路の4車線化」や「ダブルネットワーク」でさらに強化することもできます。

ソフト対策でも「更なる防災意識向上」も必要です。

そして、さらに言えば、これらにも更なるリスクが生じます

例えば「コスト」などが該当します。

お金が無いのに高速道路の4車線化などはできません。

というように解決策にはリスクが生じ、それを解決しても、また新たなリスクが生じるというループ現象が起きます

「どんな対策にもリスクがある」という意識を常に持って考える習慣を付けておくと、技術士論文に対応できるようになります。

災害関連の試験問題に関しては、起こった災害の概要や被害状況を基礎知識として蓄え、それらへの対応策とリスクをあらゆる角度が考えられる応用能力が必要です。

「台風19号」の基礎知識をしっかり身につけておきましょう。

 

以上のような知識を基に課題・解決策を組み立てることになります。

どのような問題が出題されても、しっかりとした知識があれば対応(応用)できるようになります。

 

少しでも参考になったのであれば幸いです。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。